我が家はよく古本屋に行きます。ちょっと前の本とか漫画なら100円ぐらいで買えてしまうのでお得だからです。まあ、新しめの本だとそんなに安くなかったり、汚れがありますが、それでも書いてある内容は同じだし、人の使い古したって意味では図書館の本だって同じだからあまり気になりません。
子供の絵本も古本屋で時々買います。
「何か面白そうな育児本ないかな?」って見てたら、タイトルの本を見つけました。しかも定価1320円なのに、200円とかで買えちゃいました。
なかなか内容も良かったので、レビューし、子育ての参考にしたいと思いました。
親なら誰しも、可愛い我が子には賢い子どもになって欲しいと願うものではないでしょうか。
この本の筆者、瀧靖之さんは脳医学者であり、3歳の子供をもつお父さんでもあるそうです(2016年の時に3歳なので今は7歳か?)。本来の研究は認知症についての研究をしていたそうなんですが、「賢い子ども」になる人どのような幼児期を過ごしていたか疑問があり、自分の脳医学の研究とその賢い子供の脳についてリンクするところがあるため、この本を書いたそうです。
目次
賢い子どもに通じる共通点は好奇心が旺盛
学校の勉強ができても成長するにつれて伸び悩む子と、そのままぐんぐん伸び続ける子供がいる。その原因は「好奇心の有無」しかもその好奇心を伸ばすのは親の役割が大きい。赤ちゃんの頃は誰でも好奇心旺盛!でも育て方で好奇心がだんだんなくなるのか、大きくなるのかが変わる。
好奇心がある子供は大人になっても好奇心を持ち続け、それを仕事にしたり趣味にしたりして楽しく人生を過ごすことができ、さらに老人になってからも認知症になりにくいという効果も!
さて、その好奇心を育むには?
ずばり、図鑑を買い与えること!それも3〜4歳くらいまでに与えることがベスト!
なぜ3〜4歳かというと、あまり好き嫌いが分からないうちから家にあり、「あるもの」として認識ができ、身近にあるものは好きになりやすく、苦手意識がなくなるため。
図鑑の活用法
図鑑がただ家にあるだけでは意味がない。図鑑で見た内容を実際に観にいくと、映像と実体験が結びつき、脳に残るから。本で読んだことよりも、体験したことの方が記憶に残りやすいため。その図鑑を一緒に読んであげて、図鑑で見たものの本物を一緒に見に行くということを親が行ってあげないと効果がない。
かと言って、全てのジャンルの図鑑を買い揃えるのではなく、興味が湧いた内容から少しずつ買い足せばいい。一気に揃えてしまうと、親の「読まなくては!」というプレッシャーを子供に与える可能性があるから。例えば乗り物が好きなら、乗り物の図鑑を与え、その後実際にその電車に乗る、パトカーを見に行くと実体験になり、記憶が残る。
そのように図鑑で乗り物、植物、動物などの知識があると、小学校に上がったときに「この内容知っている!」ということがあり、授業の内容が分かりやすくなる。勉強が分かるから学校も楽しい!と良いことづくめ。
実際、この本の筆者も図鑑を見て育ち、脳医学者になっている。さらにその子供も3歳であるが、恐竜の図鑑が大好きで、その影響でひらがな、カタカナが読めるようになったと書いてある。
初めての習い事はピアノがおすすめ(または楽器)
3、4歳は言葉の発達する時期。その時期に楽器を弾くことは脳の言語野の発達にも良い影響をする。言葉が遅いと無理やり文字や言葉を教えるよりも楽器を通じて言語野の発達をさせたほうが言葉を受け入れる準備ができやすい。小さいうちから音楽に触れておくと耳が良くなり、後々の外国語の習得にも良い影響があるのではないかと書いてある。(これに関しては統計はとっていないそうですが。)
音楽は、その人の人生と好奇心を広げてくれるもの、そしてそれは幼い頃に習ったピアノかもしれない。
芸術、語学、運動能力の才能とセンスは始める時期で決まる
0〜3歳は図鑑、絵本、音楽
子供が好き嫌いの判断をする前に様ざななジャンルの本や音楽に触れさせ、「見極める目」と「鋭い耳」を手に入れる
3〜5歳は楽器、運動
手の器用さ「巧緻性」を司る脳の運動野は3〜5歳でピークを迎えるため、この時期に楽器を習うと巧緻性が良くなる。また、バレエや卓球など細かい運動をするスポーツのプロはこの時期に始めている人がほとんど。
ピアノがおすすめなのは、人気の習い事でもあり、安価に電子ピアノなら手に入る、教室もたくさんあるため始めやすい。両手の指先を考えながら動かすため、脳の発達にも良い。絶対音感がつく可能性が高い。
8〜10歳は語学
言語の発達は8〜10歳がピーク。その時期に語学を学ぶと後々の語学の勉強をマスターしやすい。しかし、0歳からの早期語学が良いとは科学的には証明されていない。それよりも無理やり英語教育を始め、脳に余計なストレスを抱える可能性がある。早期の英語よりも、早期の音楽で聴力を養う方が大切なのではと本では書いてある。
10歳〜思春期はコミュニケーション
脳の中でも思春期に成長するのはコミュニケーションに関わる部分。しかし最近の子供は一緒にいてもゲームをして、話す機会が少ない。積極的にコミュニケーションが取れるような機会を作るようにした方が良い。しかも就職する時の企業が一番求めるのは勉強ではなくてコミュニケーション能力。
親の関わり方、生活習慣
結局勝つのは「自信のある子」。子供の夢を否定せずに、サポートしてあげる、夢が叶うようにするにはどのような働きかけが必要か教えてあげる。
他の子供や兄弟と比べるより、個人の能力にあった関わり方をする。男女では1歳から1歳半くらい男の子の方が成長が遅いのが一般的。
睡眠が足りないと脳が萎縮する。子供の年齢にあった睡眠を確保するように。より良い睡眠のためにも「読み聞かせ」は効果的。
朝食を取らない子供よりも朝食を取る子供の方が成績が良い。
ちょっと全ては書ききれませんが、脳と子育てを上手にリンクさせ、とても参考になる内容でした!
この本を読んでの感想、子育てに活かすには
ここからは私の本を読んでの感想と、自分の子育て論です。自分の記録として。
図鑑の大切さ
図鑑は子供にいい!と何となく知っていた内容でしたが、どうして子供の成長にいいのか、脳の働きから説明してあり、自分の実体験も踏まえていて分かりやすかったです。
でも図鑑って普通の本よりもでかいし重いし、高いし、敷居が高い感じがしてました。なので、子供が小さいうちは買おうとも思っていなかったのですが、ちょっと集めようかなって思いました。
「はっけんずかん」は、仕掛け絵本みたいな仕掛けがあり、小さい子供でも食いつきやすくておすすめです。我が家も初めての図鑑はこれを書いました。1年くらい前ですが。
あと、古本屋に行くとだいぶ安く買えたりもします。あとはフリマアプリも格安で売ってますよね。恐竜の図鑑なんかは、歴史とかも書いてあり、勉強になります。私自身、図鑑なんて多分一冊も家になかったような家庭だったので、全く身近なものではなかったのですが、案外買ってみると図鑑も面白いものです。「へ〜こんなこと知らなかった」がいっぱい!図鑑慣れしてないお父さんお母さんでも大丈夫ですよ!
今時は子供の「なぜ?どうして?」って質問にスマホで調べたら簡単に答えることができます。でもそれって、なぜ?って思うことに対しての答えだけなんですね。図鑑にはその他、知りたい前後左右の内容も知ることができます。かと言って図鑑に載ってない内容もスマホでは調べることができるので、一概にスマはよくない!とも言えないと思いますけどね。何でも便利なものや良いものは躊躇せずに活用すれば良いと思います。
子供の好奇心を伸ばすことが今後の賢さに繋がる!ということで、割と男の子は電車や恐竜などわかりやすいものが多いのですが、我が家の長女は何だろう?と考えた時、一番よく遊ぶのが「お人形遊び」です。パズルやブロックもやりますし、外遊びでブランコや滑り台もやりますが、一番長い時間ハマっているのはお人形で勝手に物語を作って1人で遊んでいます。あんまり図鑑は関係ないけど、絵本とか、物語を聴かせたりするのがいいのかな?と思いました。あとは動物が好きで、お人形と言っても動物のぬいぐるみがほとんどなので、動物の図鑑や動物園が好奇心をくすぐるかな?と思いました。
習い事について
私は3歳の娘がおり、春に4歳になります。自分がピアノを習っていたけどあんまり練習せずに、上達しなかったので、娘には小さいうちから習わせて、スラスラ弾けてピアノを楽しんでもらいたい、できれば私も子どもと一緒にピアノの練習がしたいなと思っていました。私はこの本に書いてあるような、「ピアノを習っていた人は英語が得意」とか「東大生はピアノを習っていた人が多い」には全く当てはまりませんが、昔から(邦楽ですが)音楽は大好きです。学生時代はカラオケばかり行ってましたし、友達と音楽の話題で盛り上がることはよくありました。旦那ともよく、「このアーティストいいよね!」とか音楽について話したり、一緒に聴いたりして娯楽の一つになっています。振り返ると、どんな昔の人でも、どんな国でも、大人から子供まで音楽に触れているような気がします。クラッシックにしろ、童謡にしろ、「音楽は世界共通語」って言葉があるくらいです。そんな意味でも、小さいうちから音楽に触れ楽器が弾けるというのは自分の自信になりますし、コミュニケーションツールにもなりますし、こんな良い習い事は他にはないな!と思いました。子供4人を東大理Ⅲに合格させた「佐藤ママ」も子供にヴァイオリンを習わせていたし、きっと脳に良い影響を与え、「賢い子供」になる可能性があるのでしょう。
好奇心の大切さ
この本はいかに好奇心を親が育ててあげれるか?ってことが書いてありますが、私も、本当に好奇心って大事だと思います。「死ぬこと以外かすり傷」の本を書いた箕輪さんの本にも出てきた言葉ですが、「努力は夢中に勝てない」という言葉があります。無理やり努力をしても、楽しんでやっている人には勝てないのです。親に言われて嫌々勉強してできるようになっても伸び悩むのは仕方がないかもしれません。自分の知識欲を満たすために勉強している人には勝てないのです。
きっと私たちの子供が大人になったらもっと科学が発達し、何でもロボットに仕事も置き換えることができるようになります、すでに無人のコンビニとかありますし、車のドライバーだって自動運転が実現したらいらなくなる可能性もあります。そんな中で人がロボットに勝てないことって、やっぱり好奇心からくる知識欲や、ゼロから1を生み出す発想力だと思います。でも、新しい発想って、何にもない人からが生まれなくて、沢山の知識や経験がある人の方が生み出すことができると思います。ノーベル科学賞受賞している人に勉強していない人はいないと思います。
自分の子供には、人生楽しく生き生きと過ごして欲しいものです。だからその先駆けとして好奇心旺盛な子供にしてあげたいと思いました。しかも、子供が知識を得るにあたり、親の自分も知識を得たり、一緒に体験し、自分の経験も増やすことができます。病気や事故に遭わなければあと60年くらい人生あるわけですから、子どもと一緒に成長したいです。将来、認知症になって子供に迷惑かける老人にはなりたくないですね。
コミュニケーションを養うには?
10歳から思春期では前頭葉が発達し、その部分は高次脳機能を担う部分でもあります。高次脳機能とは、考えたり判断したり、計画したりコミュニケーションをとったりする機能です。そしてこの機能の発達がとても大切だと本でも伝えていますが、イマイチその能力の伸ばし方が書いてありませんでした。おそらく、幼少期に「好奇心」を養い、「自己肯定感」が育まれていれば自然に育つ、ということなのでしょうが、幼少期のような、図鑑を与えるとか、楽器を習うなどの具体的な内容は書いてありませんでした。私が思うには、学校でのコミュニティや、習い事のコミュニティなど会話ができるコミュニティの機会を作る。親と子供が会話をする。将来の夢を実現できるように情報や体験できる場所に連れて行くということでしょうか。思春期になると親と話したがらない子も多いと思います。そうならないように、小さいうちから親子間の会話をしっかりしないといけませんね。
あと、登山って思春期の子供に良いと思います。私はそんなに登山すごいしたわけではないですけど、社会人になってからと、上の子が生まれてから少し登山しました。(子連れ登山は昔の記事でもあるので良ければ見てくださいね)登山の良いところは、まさに「達成感」と「見晴らしの良さ」です。楽ではない登山をして頂上にたどり着いた時の達成感はたまりません。その山や気候にもよりますが、頂上で絶景を見れた時の感動は何ものにも変えがたいものです。車で登った絶景よりも、自分で登った絶景の方が遥かに素晴らしいのです。例え後者の方が劣る絶景でもです。で、何で思春期に登山すると良いかというと、広大な景色に、自分の悩みなんてちっぽけだなと分かるからです。私は思春期に友達関係で結構悩んでいた時期があり、「死にたい」「自分なんていらない、消えたい」とよく考えていました。大人になれば大した悩みじゃなかったんですけど、当時は悩み、傷ついていました。そんな昔の自分にこの感覚を味わえたら人生観変わっただろうな〜って思います。だから密かに、小学校高学年くらいから子供と登山したいと企んでいるのです。それに登山しながら子供と会話もできそうですしね。
図鑑&キャンプが教育に最強なのでは?
この本には書かれていませんでしたが、キャンプも子育てに良い影響を及ぼすと言われています。図鑑をキャンプ場に持っていって、植物や虫の観察をする、川遊びをして魚や水中生物を観察する、火を起こすことで科学に触れる、夜は星空を眺めながら星座を調べる。暑さや寒さ、テントの設営や火起こし、面倒なことも多々あるため、どうしたら良いか考え、工夫することができる。しかも海外旅行や沖縄や北海道などの飛行機を使う旅行よりもはるかに安価に行うことができます。
親の準備は大変ですが、キャンプはやっぱり子育てにいいなってまた実感しました。それに自然には癒しのパワーがあります!はまる人は毎週キャンプ行くぐらいですからね、きっと人を魅了する何かがあるのです。「子供のために親はイヤイヤキャンプに行く」のは良くないですが、親も楽しめるなら最高ですよね!
そろそろ暖かくなってきたのでキャンプ行きたいですね〜!
かなり話が脱線しましたが、とても興味深く、得るものが多い本だったのでおすすめします。
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