こんにちは、よっさなです。
「マンガでわかる」境界知能とグレーゾーンの子どもたち を読んだレビューしたいと思います。
著書の宮口幸治さんは「ケーキの切れない非行少年たち」を書いた方です。(ちょっとしか読んでないですが)児童精神科医として少年院などに勤務した経歴があります。
境界知能というのは、知的障害までは至らないけど、一定の支援が必要な人のこと。グレーゾーンというのは発達障害の診断はないけども、その傾向がある人のこと。どちらも支援が必要であるが、障害の診断がないために、支援が受けにくいという現実がある。
この漫画では、新人教師が、この境界知能とグレーゾーンの子どもたちの問題行動に付いて向き合っていく内容です。
- 社会面の問題(不適切な考え方、感情コントロールが苦手、不適切な行動)
- 学習面の問題(集中できない、勉強についていけない)
- 身体面の問題(運動が苦手、手先が不器用)
上記の問題を、今まで、自分が子どもの頃は個性というか、問題とは思わなくて、「そんな子もいるよね、我慢が足りないよね、やる気がないんじゃない?」って無意識に見ていたような気がします。
問題行動を起こすにも原因が合って
- 自分に自信がない→いつも失敗したり注意をされている
- 聞く力が弱い→たくさんの指示を一度に理解できていない
- 人の気持ちが分からない→表情を読み取る力が弱い
という内容が漫画の具体的なストーリーに乗せて説明してあり、とても分かりやすい。
問題行動を起こす=問題児 というレッテルを貼るのではなく、そのようになった原因は何か、その子の特性や家庭環境、周囲の環境を見ながら解決していくことが大切だと分かった。
ケース別に問題行動の発見、その子の問題行動の原因は何か?どのような対応が良かったか?まずはこれをやってみよう、で次のケースに移っていきます。読者としては、一つのケースにもう少し掘り進んで、問題行動を起こした原因は実際なんだったか、どのような対応をしたら子どもはどのように変化、改善が見られたか、というところまで読みたかったです。
この漫画を読んで、こんな風に個別の特性にあった対応をしてくれる小学校教師だったら良いですが、現実は難しいのではないかと思います。全ての教師と子どもを持つ親に読んで欲しい1冊です。
ちなみに、この問題行動って、幼児期の子どもは全て当てはまるんじゃないでしょうか?私はこの本を取った理由も、今の3歳の子供に当てはまる内容だなと思って読み始めたのがきっかけです。むしろ小学生になってもこの問題行動が続いているなんて、さぞ親は苦労されているなと(親が原因で問題行動を起こすケースもありますが)。親が関わっても専門的な支援がないと対応が分からなかったりするので、困った時は教師や公的機関に相談するのが必要だと感じました。
自己肯定感が大事とよく言われいますが、なぜ良いか、なぜ必要かが漠然としていたような気がします。自己肯定感が低いと、社会面の問題が生じ、不適切な考え方をしてしまう(被害妄想、意欲がない)原因になります。親や家庭という安全基地、「どんな自分も受け入れてくれる」という環境が子どもの成長に必要であり、そこが満たされると、失敗しても心が折れない、欠点があってもそれも自分だと受け入れることができるのだと分かりました。親として、適切な考え方ができるように育てていきたいです。
続編あるようです、読みたいですね〜。
コメントを残す